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食品表示規則の主要各国の動向…2026.3.1

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2026年3月1日の時点で追加や修正のあった情報を更新しました。

2026年2月1日のコラム記載以降に公表・確定した主なアップデートは、テキサス州の添加物警告ラベル法(SB 25)に対する連邦裁判所による執行差止めと、EU「包装および包装廃棄物規則(PPWR)」の適用開始日および運用面の明確化の2点のみで、その他は現時点でも大きな変更なく、引き続き有効な内容となっております。 尚、変更・進捗のあった2点に関しましては、コラム末尾の「2026年3月1日時点アップデート」欄にまとめて詳細を記載していますので、変更点のみ確認したいという方は、中段は飛ばしていただき、末尾のみご確認ください。


北米・中南米地域

アメリカ合衆国

2027年1月1日(予定):テキサス州で44種類の添加物に関する警告ラベル制度(SB 25)が施行(現在は訴訟係争中。法令上の施行期日は設定済みですが、訴訟により変更の可能性あり)。

2030年前後(目標):食品前面(FOP)への栄養情報ボックス導入が検討されており、2026〜27年にかけて最終ルールの公表が予想されています。

カナダ

2026年1月1日施行:FOP栄養シンボル制度の義務化。

  ●飽和脂肪・糖類・ナトリウムのいずれかが高い場合、虫眼鏡(ルーペ)アイコンを使用
   し、主要パネルの右上に表示。消費者が「高含量」製品を一目で識別できるよう設計されていま
   す。(2025年9月17日および2025年10月7日のコラム「カナダFOPラベルのお話」を参照)

ブラジル

2027年以降(案):RDC 1357/1358により栄養成分パネルのレイアウト変更と糖類項目の独立表示導入を検討中。

要点まとめ

RDC 1357草案ではNutrition Factsパネルの横型レイアウトを採用予定で、既存の「Açúcares adicionados(添加糖)」を独立項目化。
主表示面近くに「Alto em sódio」などの強調ラベル追加提案も含まれています。


欧州地域

EU圏(ドイツ・フランス・イタリアなど)

2030年:「包装および包装廃棄物規則(PPWR)」の本格施行。包装のリサイクル適性および空きスペース率(50%以下)など環境関連の表示要件が強化されます。

要点まとめ

PPWR案では、すべての包装資材にリサイクル可能比率の数値表示を義務化し、「Post-consumer recycled content(%)」などの明示が必要になります。
また、「Recyclable」「Compostable」の表記ルール統一、EU統一マークの導入が予定されています。
空きスペース率50%ルールでは、製品容積に対する容器容積の割合を算出し、50%超過が禁止対象。違反時は再設計を求められます。


オセアニア地域

オーストラリア/ニュージーランド

2026年2月25日:改正アレルゲン表示(P1044)の経過措置終了。アレルゲンを太字で強調し、ナッツ類などは個別名称での表示が義務化されます。

要点まとめ

改正P1044では、アレルゲンの表示語句統一が義務化され、以下の原則を含みます。
 ●表記言語は「英語」で、アレルゲン名をIngredients欄内で太字または下線で強調。
 ●木の実類は個別名(例:Tree nuts → Cashew, Pistachioなど)で明記。
 ●Allergen summary statement(例:”Contains milk, eggs, cashew.”)をパッケージ主要面または栄養表近傍に併記。
 ●最終期限の2026年2月25日以降、旧フォーマットでの販売は認められません。


アジア地域

シンガポール

2026年頃施行予定:プレパック食品に関する改正規定が施行予定。Codex基準との整合性を高める方向で、アレルゲンや添加物の明確化が求められます。

2027年中頃:飲料に導入済みの「Nutri-Grade」制度(A〜D)が、今後23カテゴリー(調味料、即席麺、油、スナック菓子等)に段階的に拡大。CまたはDの低評価製品では、パッケージ正面への等級マーク表示が義務となり、販売促進活動への制限も検討されています。

要点まとめ

食品表示のCodex整合化では、アレルゲン表示の順序、国名由来の原材料表示、 添加物のクラス名称と機能名併記などの表現が細分化されます。
Nutri-Gradeラベルは、糖・飽和脂肪・ナトリウム含量に基づくスコアリングを用い、「A(最良)」〜「D(低評価)」の4段階で評価。飲料に加えて、即席麺、ソース、食用油、ジャム、調理用ペーストなどが新たに対象となり、Grade C・Dはフロントパネル下部にアイコン表示(色区分:緑・黄・橙・赤)が必須となります。

タイ

2026年7月19日:新ラベル基準(Notification No. 450 B.E. 2567 (2024))への移行期間が終了。

  • アレルゲンリストに「貝類」「イカ」が追加。
  • 「Best Before」と「Use by」の区分ルールが整理され、印字位置やフォーマット指定が厳格化。
要点まとめ

賞味期限(Best Before)は、製品の保存期間によって日付の記載方法が分かれます。
●保存期間が3か月未満の場合:日・月・年(DD/MM/YY)の順で表示。
●3か月以上〜18か月未満:月・年(MM/YYYY)。
●18か月以上:年のみ。
「Best Before」「Use by」は英語またはタイ語で明記が必要。フォントサイズは包装主要面積に応じて最小高さが細かく定義されています。
アレルゲン強調では、義務対象を10品目(新たに貝類、イカ含む)として、枠囲い・太字での明示が求められます。

ベトナム

2026年1月1日:「Circular 29/2023/TT-BYT」が完全義務化。

  • 栄養成分5項目(エネルギー、タンパク質、脂質、炭水化物、ナトリウム)の表示が原則必須。
要点まとめ

ベトナムでは、国内外で販売される包装済み食品に対し、栄養5項目の表示を義務化。数値は100 g、100 mlまたは1食分単位で表示可能です。
表記順序は固定(Energy → Protein → Fat → Carbohydrate → Sodium)。フォントの最小高さと単位(kcal, g, mg)が規定されます。
ラベルには必ず「Nutrition Facts」タイトルを付し、原則ベトナム語表記が必須(英語等の他言語の併記・追加は可能)。

インドネシア

2025年末から任意運用開始、2027年末に義務化予定

  • 「信号機形式(Traffic-light)」栄養ラベルが導入されます(糖・脂肪・ナトリウムの赤・黄・緑表示)。
要点まとめ

信号機形式(Traffic-light)ラベルは、砂糖、脂質、ナトリウムの1食分含有量を評価。基準値に対して高・中・低で色区分(赤・黄・緑)を表示します。
各栄養素のカットオフ値はエネルギー2000 kcalを基準に設定され、1食あたりに換算した比較表示になります。
カラーアイコンは主要表示面の右上または左上に縦または横配置が可能とされ、フォントと背景色のコントラスト比が定義されています。

中華人民共和国

2027年3月16日施行予定:新国家標準「GB 7718-2025(包装済み食品表示通則)」および「GB 28050-2025(栄養表示通則)」が強制適用。

主な変更点:アレルゲン(8品目)の表示義務化、栄養成分表示項目に「飽和脂肪」「糖類」を追加。若年層向けの注意表示なども盛り込まれています。

要点まとめ

新設のGB 7718-2025では、包装食品に対しアレルゲン8品目(グルテン含有穀類、甲殻類、卵、魚、落花生、大豆、乳、木の実)の明示を義務化。既存の任意表示から完全義務へ移行します。
栄養表示については、従来の「エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム」に加えて、「飽和脂肪」と「糖類」の2項目が追加され、表示枠は計7項目となります。


中東・アフリカ地域

アラブ首長国連邦(アブダビ首長国限定)

2025年6月1日〜アブダビで義務化:「Nutri-Mark(A〜E)」栄養評価制度が導入。

  • FOPでの色分け・アルファベット表示により、健康的な食品選択を促進。2026年以降、他首長国での拡大に注目。
要点まとめ

Nutri-MarkはフランスのNutri-Scoreモデルに基づき、A〜Eの5段階と緑〜赤の色区分。
アルゴリズムはカロリー、糖、飽和脂肪、塩分のマイナス要因および繊維、タンパク質のプラス要因で計算。
主要表示面の右上に正方形アイコンを配置する統一ルールが採用されています。

南アフリカ共和国

2026〜2027年頃(予定):改正案R2986が成立すれば、

  • 糖・脂肪・塩分が高い製品に対して白黒警告ラベルが義務化。
  • 子ども向けキャラクターや健康誇張表示の使用制限が導入される見通し。
要点まとめ

ドラフトR2986案では、高糖(10 g/100 ml以上)、高塩(400 mg/100 g以上)、高脂(3.5 g/100 ml以上)を対象。
白黒警告アイコン「HIGH IN SUGAR」等を正面左上に配置。
キャラクターや漫画風図案、健康イメージ写真の使用禁止、ならびに強調表現の数量制限が併記されています。

【保存版】2026–2030年 食品ラベル規制ロードマップ

年月主な国・地域主な変更内容ステータス
2026年1月1日カナダFOP栄養シンボル義務化(虫眼鏡アイコン)確定
2026年1月1日ベトナム栄養成分5項目の表示義務化
エネルギー、タンパク質、脂質、炭水化物、ナトリウムの表示。
確定
2026年2月25日豪州・ニュージーランド 改正アレルゲン表示完全義務化(P1044最終期限)
移行期間・在庫猶予の最終期限。旧表示製品の流通が不可に。
確定
2026年8月頃EU包装・包装廃棄物規則(PPWR)の適用開始
発効から18か月後。多くの条項がこの日から順次適用され、包装材への対応が本格的に開始。
【2026年3月1日追記・補足】
適用開始日は「2026年8月12日」
確定/順次
2026年内タイ新ラベル基準(MOPH No.445)への移行完了目安
2024年施行の基準に対する移行期間中。正確な期限は随時確認が必要。
移行期間中
2027年1月(予定) 米国(テキサス州)添加物警告ラベル(SB25)の導入
特定の添加物を含む場合、新規ラベル(著作権取得分等)に警告表示を義務付け。
※現在訴訟係争中
【2026年3月1日追記】
2026年2月11日付連邦地方裁判所判決により、警告表示義務条項(セクション9)については原告団体向けに執行が一時差止めとなっており、2027年1月1日の運用開始は現時点で不透明な状況。
確定(予定)
2027年3月16日中国新国家標準(GB 7718 / GB 28050)の施行
アレルゲン表示の義務化、新栄養表示制度。
予定
2027年中旬シンガポールNutri-Grade(ニュートリグレード)の対象拡大
塩、ソース、即席麺、調理油等へ拡大。C/Dグレード製品への表示義務化。
予定
2027年末インドネシア信号機形式(Traffic-light)栄養ラベルの義務化
任意導入期間を経て、義務化に移行。
予定
2030年EUPPWR 主要サステナビリティ要件の本格適用
リサイクル可能設計、最低再生材含有率、過剰包装規制など、包装の仕様自体を左右する重要項目のデッドライン。
マイルストーン
米国(予定)FOP(前方栄養表示)制度の導入目標
FDAによる制度設計中。
検討中

【2026年2月時点アップデート】

アメリカ・テキサス州 SB 25(44添加物警告ラベル)

2026年2月11日、テキサス西部連邦地方裁判所は、SB 25のうち44成分に対する警告表示義務を定めたセクション9について、テキサス州検事総長による執行を一時的に差し止める仮差止命令を出しました。

この命令は原告4業界団体(およびその会員企業)に対する執行を対象としていますが、実務上、州当局がその他の事業者のみに対して同要件を積極的に執行する可能性は低いとみられます。

そのため、SB 25自体の条文上は2027年1月1日の施行日が維持されているものの、2026年3月時点では当該警告表示義務の実際の運用開始には一定の不確実性が生じている点に留意が必要です。

EU PPWR(包装・包装廃棄物規則)

PPWRは2025年2月11日に発効しており、最初の主要な適用開始日は「2026年8月12日」と整理されています(発効から18か月後)。

2030年に向けた本格適用マイルストーン自体は維持されていますが、2026年2月25日付の欧州委員会委任法により、輸送時のパレットラップおよびストラップについては、当初想定されていた「100%リユース要件」の対象から正式に除外されることが決定しました。

これらの例外措置はリユース目標全体(2030年以降の再使用率目標など)を緩和するものではありませんが、ロジスティクス用途包装の一部については適用の仕方が調整されているため、包装設計や資材選定時に最新の適用範囲を確認する必要がありそうです。


食品表示規則の変更は、食品を輸出する事業者の皆様にとって重要な課題です。主要国では、栄養表示の義務化やアレルゲン表示の厳格化、リサイクルマークの表示やNutri-Scoreの表示義務化など、新たな規則が次々と施行されています。

これらの変化に対応するためには、製品ごとに各国のルールに準拠したラベルの作成が必要です。シグネットの「食品輸出ラベル印刷サービス」は、多品種少量印刷に対応し、リピート発注は最短2営業日で発送が可能です。また、エクセルをデータベースとして使用するため、表示内容の変更にも柔軟に対応できます。

複雑化する世界の食品表示規則への対応にお困りでしたら、ぜひシグネットのラベル印刷サービスをご検討ください。

※本コラムは、その内容、正確性を保証するものではありません。また、また、規則改正やポイントは今後も適宜アップデートされるため、各自にて最新動向の確認を推奨いたします。

著者情報

SYGNET
株式会社シグネット広報

株式会社シグネット(SYGNET Inc.)が運営する広報・情報発信チームです。世界各国で進む食品表示規則の最新トレンドや、今後予定されている制度改正のポイントをわかりやすくお届けしています。輸出実務に直結するラベル関連の最新情報を中心に、長年の実務経験と知見を活かし、食品貿易に携わる事業者の皆様の海外展開を支援する専門的なコラムを定期的に発信しています。

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