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食品表示規則の主要各国の動向…2025.09.01

日本食

ごあいさつ


食品輸出の際に必要なラベルには、各国・地域で定められたさまざまな表示規則があります。そしてこれらの規則は日々更新され、変化し続けています。
本コラムでは、すでに食品輸出に携わっている方はもちろん、これから輸出に挑戦しようと考えている方、日本食の海外展開に興味をお持ちの方に向けて、食品表示規則を中心に、食品輸出にまつわる旬な情報をお届けしてまいります。

第一回となる今回は、日本を除く主要国における変更点を国別に箇条書きでまとめ、サマリーとしてご紹介します。
なお、各トピックの詳しい内容については、リンク先の国別ページにて順次ご紹介してまいります。

サマリー


2025年度以降、世界の食品表示規則は大きな変革期を迎えています。特に欧米、中国、カナダといった主要国では、消費者への情報提供や健康・安全重視の観点から制度変更が続々と施行されています。

カナダ


●フロント・オブ・パッケージ(FOP)栄養表示の義務化

2026年1月1日以降、包装済み食品のうち「飽和脂肪」「ナトリウム」「糖類」のいずれかが基準値を超える製品には、パッケージ前面に警告シンボル(FOP栄養表示ラベル)を表示することが義務付けられます。

このラベルには、虫眼鏡マークとともに「HIGH IN SUGAR」「HIGH IN SODIUM」「HIGH IN SATURATED FAT」といった栄養素ごとの明瞭な警告文言を記載する必要があります。

カナダFOPラベル(sat fat/sugars/sodium)
カナダFOPラベル(sat fat/sugars)
カナダFOPラベル(sodium)

●原材料表示の制度改正

同じく2026年1月以降、原材料リストの視認性基準が厳格化されます。
一般的で消費者が理解しやすい呼称で記載すること、明瞭なフォントで表示することが求められます。
糖類は「Sugars(砂糖類)」としてまとめ、括弧内に個別の糖名を重量順で列挙する必要があります。



アメリカ合衆国


●フロント・オブ・パッケージ(FOP)栄養表示の新提案

2025年1月に、FDAが包装食品を中心にFOP栄養表示を義務化する新ルール案を発表しました。
その内容は、特定の栄養素(飽和脂肪・ナトリウム・添加糖)について、1食分あたりの%DV(1日の摂取基準値に対する割合)に基づき、「Low」「Med」「High」の3区分でパッケージ前面に明示するというものです。

現在はパブリックコメント期間中で、意見募集終了後に最終案が策定される予定です。最終的なルールが決定・運用開始となれば、大企業は3年以内、中小企業は4年以内に新制度への対応が求められる見込みです。

●アレルゲン表示

2025年1月版のFDA「食品アレルゲン表示規則に関するQ&A(第5番)」とその他関連文書が最終公開され、ココナッツが主要アレルゲンリストの「ナッツ類(tree nut)」から除外されました。



中国


2025年3月に、「包装済み食品の表示に関する一般規則」(GB 7718-2025)と「包装済み食品の栄養表示規則」(GB 28050-2025)が正式発表されました。2027年3月16日に施行される予定です。主な変更点は以下の通りです。

●アレルゲン表示、栄養成分表示の厳格化

アレルゲン表示が義務化され、太字や下線などで強調した表現が必須となります。また、栄養成分表示の必須項目に「糖類」「飽和脂肪酸」が追加され、「子供及び青少年は塩分・脂質・糖分の過剰摂取を避けるべき」という注意文言の表示も義務化されました。

●生産日表示の厳格化

これまでは賞味期限が「1年以内」の食品は生産日(製造日)の表示が不要とされていましたが、新制度では賞味期限「6か月以内」の食品のみ生産日表示が不要、つまり、賞味期限が6か月を超える食品については生産日の表示が必要となりました。表示順についても「年月日」方式に統一され、表示の誤認・混乱を防止する工夫が施されています。

●デジタルラベル対応

紙ラベルに加え、QRコード等などのデジタルラベルによる表示も正式に認められ、電子的情報提供が可能になりました。



EU


●包装・包装廃棄物規則 Regulation(PPWR)

EUの包装・包装廃棄物規則 Regulation(PPWR:Packaging and Packaging Waste Regulation)が2025年2月に発効されました。2026年8月12日以降、段階的に義務化されていきます。

具体的には、過度な包装の禁止、使用済み包装の回収・再利用の仕組み導入、環境負荷低減に資する情報表示(例:リサイクルマーク、分別方法表示)といった内容が含まれています。

●食品接触材料規制

食品接触材料規制が2025年3月に改正され、プラスチックや再生プラスチックを中心に食品と直接触れる容器・包装等の規制が強化されました。

食品接触材料の容器や包装には、用途(「食品用」等)や専用シンボルのラベル表示が義務付けられるほか、特定の使用条件(加熱や冷凍の可否等)がある場合はそれらを明確に表示することが必須となります。

著者情報

SYGNET
株式会社シグネット広報

株式会社シグネット(SYGNET Inc.)が運営する広報・情報発信チームです。世界各国で進む食品表示規則の最新トレンドや、今後予定されている制度改正のポイントをわかりやすくお届けしています。輸出実務に直結するラベル関連の最新情報を中心に、長年の実務経験と知見を活かし、食品貿易に携わる事業者の皆様の海外展開を支援する専門的なコラムを定期的に発信しています。

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