2025年10月1日時点で追加や修正のあった情報を更新しました。
2025年10月1日
北米
アメリカ合衆国
●フロント・オブ・パッケージ(FOP)栄養表示の新提案
合衆国政府は、2025年1月にFDAが包装食品を中心にFOP栄養表示を義務化する新ルール案を発表しま した。
その内容は、特定の栄養素(飽和脂肪・ナトリウム・添加糖)について、1食分あたりの%DV (1日の標準摂取量に対する割合)に基づき、「Low」「Med」「High」の3区分でパッケージ前面に明示するというものです。
現在はパブリックコメント期間中で、意見募集終了後に最終案が策定される予定です。最終的なルールが決定・運用開始となれば、大企業は3年以内、中小企業は4年以内に新制度への対応が求められる見込みです。
【2025.10.1更新】
2025年9月28日現在、延長されていたパブリックコメント期間が7月15日をもって締め切られ、制度
化への最終案策定作業中です。
なお、米国FDAによるフロント・オブ・パッケージ(FOP)栄養表示制度の最終規則(Final Rule)は、
2026年5月に公表される予定です。これは最新の「FDA統合規制アジェンダ(Unified Regulatory
Agenda)」に基づく見通しで、2025年7月15日にパブリックコメントを締め切った後、寄せられた約
13,000件の意見を精査して最終化作業が進んでいます。ただし、公表時期は今後の審査状況によって
前後する可能性もあるため、追加動向は継続して確認することが必要です。
●アレルゲン表示
2025年1月版のFDA「食品アレルゲン表示規則に関するQ&A(第5番)」とその他関連文章が最終公開され、ココナッツが主要アレルゲンリストの「ナッツ類(tree nut)」から除外されました。
カナダ
●フロント・オブ・パッケージ (FOP) 栄養表示の義務化
2026年11月1日以降、包装済み食品のうち「飽和脂肪」「ナトリウム」「糖類」のいずれかが基準値を超える製品には、パッケージ前面に警告シンボル(FOP栄養表示ラベル)を表示することが義務付けられます。
このラベルには、虫眼鏡マークとともに「HIGH IN SUGAR」「HIGH IN SODIUM」「HIGH IN SATURATED FAT」といった栄養素ごとの明瞭な警告文言を記載する必要があります。



●原材料表示の制度改正
同じく2026年1月以降、原材料リストの視認性基準が厳格化されます。一般的で消費者が理解しやすい呼称で記載すること、明瞭なフォントで表示することが求められます。
糖類は「Sugars (糖類)」としてまとめ、括弧内に個別の糖名を重量順で列挙する必要があります。
EU
●包装・包装廃棄物規則 Regulation (PPWR)
EUの包装・包装廃棄物規則 Regulation(PPWR:Packaging and Packaging Waste Regulation)が2025年2月に発効されました。2026年8月12日以降、段階的に義務化されていきます。
具体的には、過度な包装の禁止、使用済み包装の回収・再利用の仕組み導入、環境負荷低減に資する情報表示(例:リサイクルマーク、分別方法表示)といった内容が含まれています。
●食品接触材料規制
食品接触材料規制が2025年3月に改正され、プラスチックや再生プラスチックを中心に食品と直接触れる容器・包装等の規制が強化されました。
食品接触材料の容器や包装には、用途(「食品用」等)や専用シンボルのラベル表示が義務付けられるほか、特定の使用条件(加熱や冷凍の可否等)がある場合はそれらを明確に表示することが必須となります。
アジア
中国
2025年3月に、「包装済み食品の表示に関する一般規則」(GB 7718-2025)と「包装済み食品の栄養表示規則」(GB 28050-2025)が正式発表されました。2027年3月16日に施行される予定です。主な変更点は以下の通りです。
●アレルゲン表示、栄養成分表示の厳格化
アレルゲン表示が義務化され、太字や下線などで強調した表現が必須となります。また、栄養分析表示の必須項目に「糖類」「飽和脂肪酸」が追加され、「子供及び青少年は塩分・脂質・糖分の過剰摂取を避けるべき」という注意文言の表示も義務化されました。
●生産日表示の厳格化
これまでは賞味期限が「1年以内」の食品は生産日(製造日)の表示が不要とされていましたが、新制度では賞味期限「6か月以内」の食品のみ生産日表示が不要、つまり賞味期限が6か月を超える食品については生産日の表示が必要となりました。表示順についても、「年月日」方式に統一され、表示の誤認・混乱を防止する工夫が施されています。
●デジタルラベル対応
紙ラベルに加え、QRコード等のデジタルラベルによる表示も正式に認められ、電子的情報提供が可能となりました。
ベトナム 【2025.10.1 追加】
2026年1月より栄養成分表示義務強化(MOH Circular 29/2023):エネルギー、たんぱく質、炭水化物、糖質、脂質、飽和脂肪、ナトリウム等を表示。
中東
UAE 【2025.10.1追加】
2025年6月より「Nutri-Mark」(A~E評価のフロント表示)が焼き菓子、乳製品、飲料に義務化。非適合品は流通禁止の処置となります。リスクベースで事業者を分けて検査頻度を調整する予定です。
最新追加・変更点
【米国】
2025年9月28日現在、延長されていたパブリックコメント期間が7月15日をもって締め切られ、制度
化への最終案策定作業中です。
なお、米国FDAによるフロント・オブ・パッケージ(FOP)栄養表示制度の最終規則(Final Rule)は、
2026年5月に公表される予定です。これは最新の「FDA統合規制アジェンダ(Unified Regulatory
Agenda)」に基づく見通しで、2025年7月15日にパブリックコメントを締め切った後、寄せられた約
13,000件の意見を精査して最終化作業が進んでいます。ただし、公表時期は今後の審査状況によって
前後する可能性もあるため、追加動向は継続して確認することが必要です。
【ベトナム】
2026年1月より栄養成分表示義務強化(MOH Circular 29/2023):エネルギー、たんぱく質、炭水化物、糖質、脂質、飽和脂肪、ナトリウム等を表示。
【UAE】
2025年6月より「Nutri-Mark」(A~E評価のフロント表示)が焼き菓子、乳製品、飲料に義務化。非適合品は流通禁止の処置となります。リスクベースで事業者を分けて検査頻度を調整する予定です。
食品表示規則の変更は、食品を輸出する事業者の皆様にとって重要な課題です。主要国では、栄養表示の義務化やアレルゲン表示の厳格化、リサイクルマークの表示やNutri-Scoreの表示義務化など、新たな規則が次々と施行されています。
これらの変化に対応するためには、製品ごとに各国のルールに準拠したラベルの作成が必要です。シグネットの「食品輸出ラベル印刷サービス」は、多品種少量印刷に対応し、リピート発注は最短2営業日で発送が可能です。また、エクセルをデータベースとして使用するため、表示内容の変更にも柔軟に対応できます。
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※本コラムは、その内容、正確性を保証するものではありません。また、また、規則改正やポイントは今後も適宜アップデートされるため、各自にて最新動向の確認を推奨いたします。